間もない時期の過ごし方

赤ちゃんをなくして間もない時期、最初の1〜2ヶ月位の間は、強いショックを受け、混乱していることが多いと思います。起きたことが現実と思えなかったり、感情が麻痺してしまい、表面上は淡々と過ごしているように見える方もいます。

この時期は、自分のからだやこころの状態に注意を向ける余裕もないことが多いのですが、お母さんは産後のからだと傷付いた心をいたわり、ゆっくり休息をとる必要があります。お父さんにとっても、様々な苦しい感情を抱えながら、日常の仕事やご家族との生活を維持することはとても大変なことなので、普段よりペースをおとし、無理のない過ごし方を工夫することが大切です。

一定の時間に食事をとる、寝る、起きる、このような日常行っていることが、難しく感じることがあるかもしれません。周囲にサポートをお願いできる人がいれば、協力をお願いして、家事などの物理的な負担を減らすことも大事です。

赤ちゃんをなくして最初の1〜2年は、さまざまにわきおこる苦しい感情を抱えながら、死別後の生活に適応するために、たくさんのエネルギーを必要とする時期です。無理をせず、焦らずに、少しずつ、日常の生活に取り組んでいきましょう。

多くの親御さんにとって、自分より先に子どもがなくなるという出来事は、全く想定外の、予期しない出来事です。このため、赤ちゃん・子どもとの死別は親に強い衝撃を与え、激しい悲嘆(グリーフ )の反応がひきおこされます。

死別直後の混乱した時期には、自分がどのようなこころの状態にあるのかもよくわからず、周りに助けを求めて良いのだということも頭に浮かばないかもしれません。

まずは日常生活を少しずつ取り戻しながら、そして少し文章を読む余力が出てきたら、グリーフがどのようなものかを知るところから、ご自身の気持ちに向き合っていけると良いのではないかと思います。

*Tommy's   ~ Grieving for your baby after a stillbirth

感情ってどうして大事なの? | NCNP病院 国立精神・神経医療研究センター

みなさんは「感情」と聞くとどんなものを思い浮かべますか? 「うれしい」「たのしい」といったポジティブな感情を思い浮かべる方もいれば、「イライラ」「悲しい」「不安」などネガティブな感情を思い浮かべる方もいるでしょう。そして、ポジティブな感情は“良いもの”、ネガティブな感情は“悪いもの”と感じられるかもしれません。しかし、実際はどんな感情もそれぞれに役割があり、私たちにとってとても大切なものです。今回は、これらの「感情」がどうして大切なのか? ということについてお話しします。ネガティブな感情が生じると私たちはつらい気持ちになるため、“悪いもの”、“危険なもの”、“なくした方がよいもの”などと感じられるかもしれませんが、実際はそうではありません。すべての感情は、生活の中で起こっている重要な情報を教えてくれる、とても大切な役割をもっています。それは、私たちが「できれば感じたくないな…」と思うようなネガティブな感情にも共通して言えることです。以下には、一般的に“悪いもの”とみなされるような感情がどのようなもので、どんな役割を持っているのか、ということをまとめてあります。いかがでしょうか? こうして見ると、一見ネガティブに思われるような感情も、私たちを守るとても重要な役割を持っていることに気付けるかもしれません。このように、感情というのは、「今、自分の周りでどんなことが起きているのか」、「それにどのように対処すべきか」を教えてくれる“アラーム”のようなものであると言えます。この“アラーム”が適切な場面で、適切な音量で鳴っているうちは、感情は、私たちがうまく適応していくのを手助けしてくれるものとして働きます。感情のアラームがあるからこそ、私たちは今自分が置かれている状況に気付き、適切な対処をとることができます。しかし、この“アラーム”はときに激しく鳴りすぎたり、誤ったタイミングで鳴ってしまい、自分ではコントロールできないように感じられてしまうこともあります。そうすると、本来ならうまく適応するために働くはずの感情が、私たちを苦しめることになってしまいます。こうなった時には、一人でできるセルフケアの方法を試したり、周りの人に相談したり、さまざまな方法で自身のストレスに対処していくことが必要になります。また、認知行動療法の取り組みを通して、感情のアラームが適切な音量で、適切なタイミング

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周産期グリーフケア情報ステーション

流産、死産、新生児死などで赤ちゃんをなくした家族のための情報を集めたサイトです。

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